―― お会いになられる前の桜子さんのイメージを教えてください。
鮎川 大先輩にこんな事言うのもあれなんですけど、ほんまに狂ってる人やったらどないしよって(笑)。
―― 実際、お会いになっていかがでしたか?
鮎川 ある種の狂気は持ってはるんですが、そのバランスが絶妙なんです。やっぱり不安定な部分もあるんですけど、ものすごく気を使ってくれたりもするんで、そのアンバランスさが桜子さんの魅力ですね。
―― 「『サイコ・フォールズ』という精神をテーマにしたトークライブを桜子さんとやっていただけませんか?」と、お声を掛けさせていただいた時、物凄く早い返信メールが来て「やります!」と書かれていました。あの時の心境を教えていただけますか?
鮎川 率直に嬉しかったです。『監禁Baby』に出させてもらった二ヵ月後だったので、桜子さんと瞬く間に急接近できたなと不思議な感じでしたね。
―― 鮎川さんと桜子さんは芸歴で言うとどれくらい離れているのでしょうか?
鮎川 桜子さんはNSCの8期で僕が16期なので8年先輩になりますね。
―― 最近の『サイコ・フォールズ』を見ていると、あまり先輩後輩という感じがせず、かなり近しい間柄に見えますが?
鮎川 やっぱり大先輩ですし、最初は僕も気を使っていましたが、回を重ねる事に息が合ってきましたね。
―― 『サイコ・フォールズ』での鮎川さんはカウンセラー芸人という、笑いも取りつつカウンセラーとしての意見も言わなくてはいけないという、かなり難しい立場です。それについてはいかがですか?
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鮎川 桜子さんもいるので笑いの部分は何とかなるやろうという開き直りがあります。ですのでカウンセラーとしての立ち位置を重視して舞台に立っています。
―― 舞台に立たれる前は毎回、緊張しておられますね。
鮎川 ネタをするのとまた違った緊張感があります。心理学の知識というのは、専門用語が絶対入ってくるので、そう言った言葉を聞きなれないお客さんにそれをどう上手く伝えられるかというのも求められますから。
―― アンケートを拝見していると「鮎川さんの説明を聞いて、今抱えている自分の問題がクリアになった」というご意見もありました。
鮎川 もし『サイコ・フォールズ』での僕の発言がどなたかのお役に立てたのだとしたら、こんな嬉しい事はないですね。
(続きます)
インタビュー・文 高田豪