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Channel: 石野桜子・なぎさ鮎川の『サイコ・フォールズ』
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第2回『あの頃、私はデブだった』

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――   現在もお薬を飲まれているのですか?


桜子   はい。リーマスメイラックスを飲んでいます。


――   それはどんな薬なんですか?


桜子   リーマスというのは、躁状態になるのを抑えるお薬で、メイラックスが不安を抑えるお薬です。


――   解説ありがとうございます。さきほど記憶は勝手に蓋をされるというお話がありましたが、人と話していて、当時の忘れていた記憶が蘇る事ってあるんですか?


桜子   ちょうど、この前あったんです!



――
   どんな事か聞かせてもらっていいですか?


桜子
   私、精神疾患の薬の副作用で今よりも20キロほど太ってた時期があったんです。私の中では『デブ期』と呼んでいる時期なんですが()、この前、ある話をしていて、いきなりその時の記憶がふと蘇りました。でも、この話なぁ~……。


――   なんか急にモジモジし始めましたね?


桜子   この時の事って思い出すだけで、顔から火が出るくらい恥ずかしいんです()。すっごい胸を露出して街を歩いたりしていました。


――   胸を露出?


桜子
   躁転してたのかもしれません。


――
   躁状態になると露出したくなるものなのですか?


桜子
   それぞれ症状が違うので個人差はあると思うんですが、私の場合は気温が高い方が元気です。


――   じっとしていられない?


桜子   今は違いますが、その時は谷間の露出した服を着てました。その格好で実家に帰ったら、母親から「あんた、なんで露出狂みたいな格好してるの!」って驚かれた記憶があります。


――   元々、そういう格好がお好きという訳ではないんですね?


桜子   違いますね。どちらかというと肌を出したりするのが恥ずかしいです。


――   そのふっくらされていた時代のお話を…。


桜子  気を使わんと、デブやった時期って言ってくれていいですよ。



――  ではそのデブ時代秘話をもう少し詳しくお聞かせ願いたいのですが。


桜子   あるにはあるんですけどね……。


――   またモジモジしちゃいましたね。



桜子   ほんまに恥ずかしいんですよ。その頃、私はまだ喫煙者だったので、喫煙場所でタバコを吸っていたんです。


――
   どんな服装でした?


桜子    めちゃめちゃ胸を出して強調してたと思います。そこに一人の男性がやってきたんです。完全にその人が私に惚れてるなと思い込んでいました。


――   どうしてですか?


桜子   やっぱり病気やったんで、妙な思い込みをしてしまったんでしょうね。その人は、タバコを吸い終わると喫煙所を出て行かはったんですけど、「あっ私の事、好きやのに、声を掛ける勇気がなくて立ち去った…」って完全に思い込んでいました。


――   あんまり恥ずかしがらせ過ぎるのも、なんなんで今日はこれくらいにしておきましょうか。


桜子
   でも、こうして人に話をすると、忘れていた記憶が急に蘇ったりもしますし、話す事で整理される面あるので、かなり助かるんですよ。


――   次回はもっと恥ずかしい話をしていただくかもしれませんが()、これに懲りずによろしくお願い致します。


桜子   はい。公開羞恥プレイだと割り切って、何とか乗り切りたいと思います()


              インタビュー・文 高田豪



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