―― 現在もお薬を飲まれているのですか?
桜子 はい。リーマスとメイラックスを飲んでいます。
桜子 リーマスというのは、躁状態になるのを抑えるお薬で、メイラックスが不安を抑えるお薬です。
―― 解説ありがとうございます。さきほど記憶は勝手に蓋をされるというお話がありましたが、人と話していて、当時の忘れていた記憶が蘇る事ってあるんですか?
桜子 ちょうど、この前あったんです!
―― どんな事か聞かせてもらっていいですか?
桜子 私、精神疾患の薬の副作用で今よりも20キロほど太ってた時期があったんです。私の中では『デブ期』と呼んでいる時期なんですが(笑)、この前、ある話をしていて、いきなりその時の記憶がふと蘇りました。でも、この話なぁ~……。
―― なんか急にモジモジし始めましたね?
桜子 この時の事って思い出すだけで、顔から火が出るくらい恥ずかしいんです(笑)。すっごい胸を露出して街を歩いたりしていました。
―― 胸を露出?
桜子 躁転してたのかもしれません。
―― 躁状態になると露出したくなるものなのですか?
桜子 それぞれ症状が違うので個人差はあると思うんですが、私の場合は気温が高い方が元気です。
―― じっとしていられない?
桜子 今は違いますが、その時は谷間の露出した服を着てました。その格好で実家に帰ったら、母親から「あんた、なんで露出狂みたいな格好してるの!」って驚かれた記憶があります。
―― 元々、そういう格好がお好きという訳ではないんですね?
桜子 違いますね。どちらかというと肌を出したりするのが恥ずかしいです。
―― そのふっくらされていた時代のお話を…。
桜子 気を使わんと、デブやった時期って言ってくれていいですよ。
桜子 あるにはあるんですけどね……。
―― またモジモジしちゃいましたね。
―― どんな服装でした?
桜子 めちゃめちゃ胸を出して強調してたと思います。そこに一人の男性がやってきたんです。完全にその人が私に惚れてるなと思い込んでいました。
―― どうしてですか?
桜子 やっぱり病気やったんで、妙な思い込みをしてしまったんでしょうね。その人は、タバコを吸い終わると喫煙所を出て行かはったんですけど、「あっ私の事、好きやのに、声を掛ける勇気がなくて立ち去った…」って完全に思い込んでいました。
―― あんまり恥ずかしがらせ過ぎるのも、なんなんで今日はこれくらいにしておきましょうか。
桜子 でも、こうして人に話をすると、忘れていた記憶が急に蘇ったりもしますし、話す事で整理される面あるので、かなり助かるんですよ。
―― 次回はもっと恥ずかしい話をしていただくかもしれませんが(笑)、これに懲りずによろしくお願い致します。
桜子 はい。公開羞恥プレイだと割り切って、何とか乗り切りたいと思います(笑)。
インタビュー・文 高田豪